2016年11月7日月曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Magic Dust]

第百四十二話

メモの日時;1983年10月13日(木)
タイトル: [The Magic Dust]
Episode;1393


夢の金属を研究している男エルスワース。ボスのバラードにコストがかかりすぎると首を言い渡される。ラウンジに赴きピアニストのダイアンとの会話の中で、リクエストしたヨハンシュトラウスの曲ウィーンワルツを聴いていたとき、大学時代の記憶が蘇る。
それは、大学で文化人類学を履修し、親しくなった女性の教授フランチェスカ・プレンテックの家に招かれた時のこと。占いにより彼が金属学を志すとことを知る教授は、魔法の粉の話をしはじめる。
その魔法の粉とは、彼女が西アフリカの部族と親しくなって知った、その部族の魂とも言える金属、どの金属よりも硬い金属のことであった。彼女はその部族から魔法の粉の製造法を授けられ、その象徴である槍を持っている、と言った話を思い出す。
これこそが夢の金属への道であると、夜中にもかかわらずボスに連絡。ボスの命令で、世の中を変えるこの金属の製造法を知ろうとするが、彼女は自分の命に値するその秘密の製造法を教えることはできない、と。ボスも大金を用意し教授に製造法を求めるが彼女は断固としてことわる。
そこでボスがとった手段は強盗に押し入り、製造法を書いた書類を手に入れようとすること。その予感を感じたエルワースは彼女に危険を知らせるが、こと既に遅く、強盗によって彼女は殺されてしまう。結局製造法を書いた書類は見つからなかった。
エルスワースは彼女を殺害した主犯はボスであると責める。しかし、ボスは自分と被害者には接点の事実は無く、逆に夜中に電話したエルワースに嫌疑がかかると白を切る。
それに対し、エルワースは復讐を企てる。ボスに部族の酋長と兄弟の契りを交わした文化人類学者フランチェスカ・プレンテックの兄として接近し、製造法を手にいれようとの提案。欲に駆られたボスは西アフリカの部族のもとに。部族のもとに行き、文化人類学者の姉(妹)が亡くなったと告げ、兄として魔法の粉の製造法を継承したいと申し出る。
それに対して、酋長は、この金属はこの部族の魂そのものであり、他の用途には絶対使わないとの誓いをさせ、金属の製造法を授ける。
国に戻ったボスとエルスワース。コンピューターにデータを入れ、作業を開始始めると幻に彼女が現れ、誓いを破れば視力を失い、心臓も止まり亡くなると警告。エルスワースの制止も聞かず作業を続けようとしたボスは予言の通り死に至る。

2016年6月22日水曜日

CBS Radio Mystery Theater  [A Pair of Green Eyes]

第百四十一話

メモの日時;1983年10月12日(水)
タイトル: [A Pair of Green Eyes]


南米の北岸のとある島に、失われた部族の痕跡を求め古美術商であるフィル・ラーセンとその夫人が訪れ、国立博物館の館長であるドン・ルイスから展示物の説明を受ける。チプチャ・インディアンの神像や織物、土器の説明、高度な鉱物採掘技術の話、そしてその部族には生贄の儀式があり、そこでは全身を金粉でかざり、聖なる湖に沈める、といった話を聞く。
話を聞きながら気づいたことは、どれひとつとして同じものがない神像ではあるが、唯一の共通点は神像に目がないことであった。ふと館長の首を見やるとエメラルドの飾り。館長は高い位の神職の子孫であり、代々その飾りを受け継いできたとのこと。
そんなとき、夫人が誤って土器を落し壊してしまう。気にしなくても、との館長の言葉にも関わらず、非常に怒る夫のフィル。夫人もその叱責に、殺してやる、との言葉を残しホテルにひとり戻る。
翌日夫妻はチャーターした釣り船に乗船。夫人は船長である若者セザールにご執心。素敵な男性が何故こんな所に、などとプライベートな質問を繰り返し、明日のデートの約束を取り付ける。そんなとき、夫のフィルが大物を釣り上げたとき心臓に負担がかかり発作。
夫人は発作を抑える錠剤を渡そうとするも、誤って海に落としフィルは亡くなってしまう。誤って、と見せかけてはいたが、実際は夫人は故意に海に落とし夫を死に至らしめたわけである。
館長のドン・ルイスは葬儀を営む島民ヘクターにラーセン氏の遺体を本国に送り返すよう棺に納める指示。しかし、ヘクターは検視官のサインがない状態で棺に納めることを拒否。島民を自分の奴隷として見下す館長のドン・ルイスはヘクターに指示に従うように命ずるが、ヘクターは部族の宝を私物化する館長を激しく非難し服従しようとしない。怒る館長はヘクターを殺してしまう。その場を夫人は目撃する。
場面は再び変わり空港の税関。夫の遺体を入れた棺と共に帰国の途につく夫人。税関が宝を棺に隠し持ち出す恐れがあると棺を開けることを求める。死体の検視済みの署名もあり、不躾な要求に怒る夫人。しかし開けられた棺から出てきたものは、夫でも死体でも宝のエメラルドでもなく、葬儀屋の島民ヘクターの遺体であった。訝る夫人。
ドン・ルイスに説明を求めるも確たる答えはえられない。明らかに偽の署名をしているのだが、館長は白を切り通し、なにひとつ納得できる説明を受けることができない。夫人は気分転換にと青年セザールと浜辺に向かう。セザールに共に帰国をしようなどとの誘いをしているとき、海に死体を発見。それは夫フィルの死体であった。夫人は館長ドン・ルイスのもとに赴き再び説明を求める。それに対するドン・ルイスは説明の代わりに取引を提案。その内容は詮索をやめてエメラルドをアメリカで売り捌く仲間入れ、ということであ
った。
そんなとき、ドン・ルイスに島の少年からからエメラルドみつけたとの連絡が入る。エメラルドを受け取りに赴くと、それは神像であり、目の部分にエメラルドが入っていた。
4体の神像。全部で100万ドル近くもなるようなエメラルド。博物館で見た目のない高い神像は、エメラルドを抜き取られたものであった。
場面は変わり、聖なる湖での夫人とセザール夫人。再びセザールに共にアメリカに戻ろうとの誘い。アメリカの入国まで付き添ってゆくと言ったセザールとの話をしているとき、湖に浮かぶ舟と全身金粉で覆われたドン・ルイスの姿を見る。舟はゆっくりと湖に沈んでいった。
エメラルドを手に入れ帰国し、アメリカに入国しようとする夫人に税関職員が制止。司法省の職員であるメンドーサによる調べがある、と。そこに現れたのはセザールであった。セザールことメンドーサは指令によりフィル・ラーセン夫妻を監視していたと告げる。怒る夫人。メンドーサは淡々と調べを進め、バッグの日焼け止めクリームの中に隠し持ったエメラルドを見つけ、物語は終える。
と、メモはしたのだが、なんともはっきりしない話。なにゆえ、最初の棺にヘクターを入れる必要があったのか、なにゆえにドン・ルイスが金粉に覆われ聖なる湖に沈んていったのか、などなど、さっぱりわからない。どこかで聞き逃したのだろう、か。これも、英語のできる方にお教え願う他に途は無し。

2016年6月9日木曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Murder By Decree]

第百四十話

メモの日時;1983年10月11日(火)
タイトル: [Murder By Decree]
Episode;1358


英国チューダ王朝のヘンリー8世の二番目の妻、アン・バーリンの物語。
出産を間近に控えたある日、アンとその侍女ラブリンの会話から話が始まる。王位継承権の第一位となる男子の誕生を望むアン。アンとの結婚を望むあまり、離婚を認めないローマ法皇と別れ謀臣クロムウェルのアドバイスのもと、独自に英国国教会を樹立してまで自分の欲望を貫く国王に、男子が誕生しなかった場所の事を想い、心穏やかならず。
また、50歳あたりで亡くなる傾向にある英国国王のことを考えヘンリー8世の事を案ずるも、国王は危険な馬上槍試合に出かける。アンの危惧は的中しノフォーク公より国王は怪我の知らせを受ける。
そのような状況の中、アンは出産。しかし結果は死産であった。落ち込むアンに次回を、と慰める次女やノフォーク公。しかし男子の誕生日を待ち望む国王ヘンリー8世は"役立たず"と切り捨てる、のみ。アンは国王の心が侍女のジェーン・シーモアに移っていることを感じていた。国王も二度目の離婚を考え始める。
そんなある日、庭で装身具のロケットが見つかる。このロケットは国王がジェーン・シーモアにプレゼントしたものであり、宮廷画家のホルバインによるジェーン・シーモアの姿がロケットの中に描かれていた。アンもそのロケットに気づく。
庭にジェーン・シーモア、ノフォーク公、そしてトーマス・クロムウェルー。ジェーン・シーモアに注意喚起を促すと共に、今後の善後策を講じているところにアンが現れる。クロムウェルは身を隠すも、アンは3名での自分を追い落とす謀議と信じ、ジェーン・シーモアを激しく折檻。その場に現れたヘンリー8世にジェーン・シーモアの幽閉を望むも、ヘンリー8世がロンドン塔への幽閉を指示したのはアンであった。
アンとの離婚を指示する国王。それに答えるべくノフォーク公とクロムウェルは謀議を図る。そしてクロムのとった手段は アンを不義密通の罪に陥れること。クロムウェルは何気なく侍女のラブリンに普段アンと交流のある人物を聞き出す。その人物はヘンリー・ノリス卿や音楽家のマーク・スミートンなどなど。
ノフォーク公はそのリストを持って国王に拝謁。クロムウェルが調べ上げたアン・ブーリンと「非常に親しい人物」であると報告。怒る国王。反論を直接国王に話すことを望むアンに対し、ノフォーク公は不義密通・反逆罪の無実が立証されるまで国王に会うことは叶わないと告げる。その後アン・ブーリンはロンドン塔で刑に処せられる。
タイトルの「法のもとでの殺人」とは、不義密通の罪という名目で斬首の刑に処せられた故の命名であろう。登場人物のうち、クロムウェルは有名であるのでいいとして、ノフォーク公。この人物はアン・ブーリンの叔父。アンと国王の関係が危なくなると、サッと変身。アンの裁判では裁判長をつとめ、その後クロムウェルの追い落としも計った、とか。

2016年6月8日水曜日

CBS Radio Mystery Theater  [[The Visions of Sir Philip Sidney]

第百三十九話

メモの日時;1983年10月10日(月)
タイトル: [The Visions of Sir Philip Sidney]
('M. R. James story')
Episode;1315


話は99年前に遡る。南アフリカのズールー戦争に従軍し、武勲をたて勲章まで授与された Sir  Philip Sydney(Sirの称号はその時の武勲故のものだろう)。何時ものようにロンドンエクスプレスに乗り貿易商の仕事のためにロンドンに向う。
客室で葉巻をくゆらせていると、喫煙の苦情を言われた青年が相席を求める。四方山話の末パディントン駅に着き、青年が客室を離れるとドアに血痕の跡。驚いて後を追うも見失う。
フィリップは 友人のスコットランドヤード刑事ピーター・.グレムを訪ね、事件を報告。警察はその話の確認をするも、そんな事件の報告はどこにも上がっていなかった。
その翌日。同じく客室に黒いベールを纏った夫人が現れる。容姿は彼の妻であるマーガレットによく似ている。そして今回も彼女が客室を離れると血痕跡。次の日も紳士風の男性が相席し、この時も血痕を残す。直前に検札に来た車掌に問い質すも、そんな紳士はいなかったと語り、また夫人も青年も客室にはいなかったと伝える。

週末に スコットランドヤードの主任警部はピーターの自宅を訪問。夫人のマーガレットにフィリップに起きた出来事を伝える。南アフリカでのズールー戦争の大虐殺の戦役に遭遇した精神的ショックの後遺症とも考えるが、それにしては時が立ち過ぎている、と。
その時、夫人は自宅にゲストを迎えていると話す。夫人もズールー戦争当時、南アフリカに赤十字の一員としておもむいており、そのとき知りあった青年で、ロンドンに戻り陸軍省に務めることになっているのだが、部屋が見つかるまでゲストとして招待している、と。しかし、フィリップを快く思っていない。
その青年トレバーが警部に話したところによると、二人の関係に対する謂れのない強い嫉妬の他、フィリップがトレバーを嫌悪する理由は戦時下におけるフィリップの行動が勲章授与に価しない事実を知る唯一の証人であるためである、と。トレバーも将校としてその戦役に参軍し生き残った軍人であった。

警部はこれらの話から、フィリップの見た最初の青年はトレバー、二人目は夫人のマーガレット、三人目は警部自身(客室の会話の中で、スコットランドヤードの話が出ていた)の幻影。そして次の血痕を残す幻影はフィリップとなるとの推論を述べる。
そんな折もおり、庭で争いの声。マーガレットに危険であるから家を離れるようにと話すトレバーのもとにフィリップが現れ銃を放つ。嫉妬と秘密を知るトレバーに対する嫌悪がない交ぜになった結果である。その結果3人が怪我をする。誰々かというのははっきり説明されてはいないように思うのだが、論理的に考えればトレバー、マーガレット、そして刑事のピーターの3人ではあろう。
警部の話によると、精神分析医の見立ては、フィリップの予知能力が(あまりの嫉妬か嫌悪か、なにかのきっかけにより)高まり、この銃による怪我の血痕を客車で見たのであろう、と。また、黒いベールを被った女性のそのベールは葬儀の象徴であり、それはフィリップを弔う予知でもあったよう。フィリップはこの事件、予知によって見た幻影を乗り越え、マーガレットの愛を信じ生きていくようになる。

2016年6月1日水曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Redhead]

第百三十八話

メモの日時;1983年10月7日(金)
タイトル: [Redhead]
Episode;1357

又も赤毛の女性が殺された。これで4人目である。この女性を乗せたバスの運転手であるハリーは彼女を殺したのは自分である、と警察に出向く。事件当夜、停留所を行き過ぎたときに彼女が降ろしてほしいという願いを断り、次の停留所で降ろしたため、これが原因で殺されたと話す。

ハリーは妻に責任を感じると悩み、彼女を降ろさなかったのは、今は亡き娘と同じ年頃であったことも事実だと妻に打ち明ける。彼は元ボクサーであったが、今は幸せな人生を送っていることに感謝し、この事件の罪滅ぼしに、未だボクシングで成功する夢から醒めず孤独な人生を送っている昔のボクシング仲間に金銭援助してはどうかとかと妻に勧められボクシングジムを訪れる。
ハリーは昔のボクシング仲間に、もういい加減にボクシングを諦め職に就くように勧めるが、彼女にも逃げられ未だチャンプの夢を見ているその男には通じない。

そうしたとき、ハリーは妻と、殺人事件に奇妙な一致点があることに気づく。それは、毎週金曜日に赤毛の女性が殺されている、また、4件の殺人現場がボクシングの試合のある場所と一致しているのである。そして、昔のボクシング仲間の男から逃げ、自動車事故で亡くなった女性が赤毛であったことから、その男を犯人と思い始める。

金曜日が訪れる。が、事件は起きなかった。しかしその週にはボクシングの試合はなかった。
その男の試合のある日、夫妻は会場に訪れ、試合に敗れた彼をロッカーで一瞬目を離した隙に彼が消え去る。ふたりで彼を探すと女性の叫び声。駆けつけ女性を救い、彼女を鎮める。彼は精神病院へと連れて行かれる。

2016年5月21日土曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Portrait of the Past]

第百三十七話

メモの日時;1983年10月6日(木)
タイトル: [Portrait of the Past]
Episode;1391


代々宝石商を営むジェイソン・ハリーのもとに婦人マリア・ベイカーが訪れ、ブローチの修理を依頼する。そのブローチを見たジェイソンはそのブローチの紋章を見て驚き、どこで手に入れたのか尋ねる。夫人は養父であるマグネル・ウィットモアのものであると告げる。マグネル・ウィットモアは既知の人物ではあった。
ジェイソンが驚いた理由は、50年前、叔父のサイモン・ハリーが20歳の時に描いた若い女性の肖像画にその紋章が書き込まれていたからであり、その女性は謎の死を遂げていたためである。
叔父の家を訪れ、事の次第を告げると、叔父は宝石職人の見習いをしながらも、画家を志していたのだが、この肖像画を最期に絵を描くことをやめた、と言った。ジェイソンは肖像画を凝視し赤い服を着た赤毛の美しい女性の姿、そしてブローチと同じ紋章を確認する。
修理を終えマグネル・ウイットモアの館にブローチを届ける。マグネル・ウイットモアも現れ、ジェイソンは尋ねに応じ叔父が宝石商のサイモン・ハリーであることを伝える。マグネル・ウイットモアもサイモンのことを知っていた。ジェイソンがこのブローチは若い女性がもっていたものでは、と尋ねるとマグネル・ウイットモアは突然怒り出す。他人の事情に詮索するのは不愉快と怒り、退去を求めるも、ジェイソンが帰り際、このブローチの紋章をシェリーという家系のものではとの言葉に、マグネル・ウイットモアは驚き、持病の心臓発作を引き起こす。
発作がおさまった後、失礼を謝るジェイソンに、マグネル・ウイットモアは、なぜシェリーという名を知り得たか訪ねる。ジェイソンは、彼女を見たと応える。とっくの昔に亡くなった女性を見ることなど、と応えるマグネル・ウイットモアに、肖像画で見たのだ、とジェイソン。
叔父の描いた肖像画に描かれた赤い服を着た赤毛の美しい女性を説明し、シェリーであることを確認。その肖像画を見ることを望むマグネル・ウイットモアに肖像画を持参すると話す。彼は50年もの長きに渡り彼女の悪夢に取りつかれており、薄れる彼女の姿を呼び覚ますためにも愛した女性の肖像画を見たいと告げる。
翌日ジェイソンは墓地を訪れシェリーの墓を探し、その名前がサラ・シェリー。1912生まれ1930年死亡。18歳で亡くなったことを確認。叔父の家に訪れ、サラ・シェリーのことを尋ねる。どうしてサラと言う名前までわかったのか訝るサイモンに墓地で確認したことを伝えると、サイモンは彼女とのことを話しはじめる。
サラ・シェリーは孤児として育ち、教師を勤めていた。当時宝石職人の見習いをしていた叔父のサイモン・ハリーは恋に落ち結婚も望み、特別な存在となるために、紋章をつくったのだと。そして肖像画は彼女に頼まれ彼女が亡くなった年の6月のはじめと最後の日に描き上げたと話す。
サイモンが求婚するも、生徒の許しを得なければ、などと冗談で返し取り合わない。貧しい宝石商の見習である叔父とのピクニックも退屈そう。そして話の中で友人の女性から素敵な男性を紹介されたと伝える。その男性はマグネル・ウィットモア。お金持ちの彼とドライブをしたことなどを嬉しそうに話す。サイモンは寄宿舎に帰宅した時間が遅かった、などと非難すると、スパイするなど不愉快と逆に非難される。お金持ちの恋敵に叔父は心穏やかならずであった。そして彼女は二人のどちらと結婚するか5月末には決めると話す。サイモンが彼女に会ったのはそれが最後であった。

ジェイソンは叔父に肖像画をマグネル・ウイットモアに見せることの許しを得て持参。感謝するマグネル・ウイットモア。そして肖像画を見ながら当時の事を話し始める。サラは6月にどちらと結婚するか決める、と。その相談に友人に列車に乗り相談に行く日のこと、マグネル・ウイットモアは車で送る予定であったが、列車の時間まで余裕があるのでドックの辺りを散歩。彼は誰かに後をつけられていることを彼女に伝える。
そして車に戻る途中、深くなった霧のために彼女を見失い、その後教会に向かい祈りを捧げた、と。生きた彼女を見たのはそれが最後であったと離す。マグネルはジェイソンに、後をつけていたのはジェイソンの叔父のサイモンであったと告げる。そのことは彼女には伝えていない、とも。

場面は変わってサイモンの家。謎の死を遂げたサラの容疑者としてマグネルが浮上したが、叔父はマグネルは事件に関わりないと話す。マグネルの後をつけた叔父は教会で祈るマグネルの姿を警察官である友人のトムと目撃。そのとき、パトロール中の警官がサリーの変死体を発見の報。溺死であった。
警官のトムはマグネルを拘束。その理由は、巡回中の警察官が霧の中でマグネルに出会い、そこで彼の名前がメモされ、またそのとき、彼は"I am in charge. I am cursed man"などと話し,海を指さし警官に浮かぶ死体を指し示したという事実があったためである。
容疑者として拘置された。しかしマグネスは容疑事実を否定。当日、車で送る予定であったが、列車の時間まで余裕があるのでドックの辺りを散歩していると霧が深くなり彼女を見失う。彼女を見失った後、教会で祈っていたと話す。そしてその姿は叔父と警官も目撃しており、教会で目撃したその時刻は巡回中の警官がマグネル・ウイットモアに職務質問した時と同時刻であった。
同じ時刻に別の場所に現れたマグネル・ウイットモア。どちらが本物のマグネルなのか?裁判でも結着はつくことがなかった。はっきりとした説明は聞き逃したのか、無罪となったのだろう。
その夜、叔父のサイモン・ハリーの夢にサリーがあらわれ、友人ジェーンと相談しサイモンと結婚することに決めたと告げる。一緒になるまで共に居る、と。そして叔父が亡くなるとともに肖像画も消え去った。
最後にブローチがどうして手に入ったか、との下りはよく聞き取れなかったのだが、叔父の手元にと言った印象を受けた。それならどうしてマグネル・ウィットモアの養女が持っていたのだろう。英語のできる方の謎解きをお願いしたい。

2016年5月16日月曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Mind Over Mind]

第百三十六話

メモの日時;1983年10月5日(水)
タイトル: [Mind Over Mind]
Episode;1356



銀行に勤めるある女性事務員が、突然現れた男がメモを示すと何も抵抗せず500ドルを手渡す。横の席の同僚ジェリーがそれを目撃し上司に報告。女性事務員はそんな記憶はないとし、ジェリーが嘘をついていると主張する。
捜査に精神医が呼び出され、彼女を面接。彼女は睡眠状態にあったと判断。事件が起きたときも同様の状態であったと推測する。そこに彼女の恋人が現れ、彼女に催眠術をかけたと告白。事件は、お金が欲しかったわけでもなく、常に彼女を支配していたかったための結果であった。